2017年3月7日

生まれ出る若芽のように

リコ。冬がまたやって来ました。振り出しに戻る、です。朝から風が冷たかったけど、先ほどから雪が散らついてきました。今日はカフェ・クッカでの仕事はお休み。カフェ・クッカにお客として行って、暖かい場所で、ゆっくり過ごしましょうか。

好きな季節と言えば、初夏に続いて春先が好きです。この、だんだんと冬と春の分量が変わっていくことの面白さ。大地に隠れていたたくさんの植物が、いよいよエネルギーを外側へ発散する季節です。ふきのとうなんて、雪の中から芽を覗かせて、ずいぶん冷たそう。でも、こういう自然界のリズムも、人間界のリズムも、どこか共通したところがあるような気がしてなりません。

一年のうちで、芽生えの季節へ、自然界も身体も準備を整えていくという意味でもそうです。しかしもっと長いスパンで考えて、何かの覆いかぶさったような閉塞感の中から、変化という「春」を準備するという時にも、自然界と人間界では同じメカニズム、同じエネルギーが働いているように思えるのです。

南国のいつでもバナナが採れるような豊かな国とは違って、この国はいつだって「冬」めいているのです。本当は、世界中が「冬」めいている。人間や植物たちの上へ、何かの覆いかぶさったような重い閉塞感がある。でも私たちは、一日ずつ準備をするのです。新しい「春」に向けて、早送りの記録映像でなければそれと分からないくらいのスピードで、ゆっくり、絶え間なく準備は続くのです。だって、本当に大切なことは、目にも見えないし、時間がかかるんですもの。

リコ。あなたに追いつくことだって、「春」の一つなのです。

マコ